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Posted by naturum at

2009年05月17日

小石原で呑む

福岡県朝倉郡東峰村の民陶 「小石原焼」

小石原焼は、飛鉋、刷毛目、櫛目、指猫、流し掛け、打掛けなど、
独特の技法が施されている私の好きな陶器の一つ。

もともと10窯だった小石原窯は、日本の陶芸界に大きな影響を与えたことで、
弟子や若手作家の流入により、現在では56もの窯元があります。
昔は「登り窯」で焼成されていたようですが、
現在の小石原の主流は「ガス窯」

登り窯というのは、山の斜面にそって階段状に焼成室を並べた連房窯。
連続的に焼成でき、単室の窯と比べ熱効率が良く、たくさんの作品を一度に焼くことができます。
それぞれの窯にはそれぞれの癖があり、焚き方は窯元の経験と勘だけが頼り。
窯の温度が上がると窯変(ようへん:釉薬成分や炎の性質で偶然起こる素地や釉薬の変化)で、
素晴らしい傑作が生まれることもありますが、温度が高くなり過ぎると釉薬が流れたり、
作品にひびが入ったりします。
窯元が一番神経をすり減らすのがこの時。
なので、窯詰めが終わると、窯上部につまみ塩を置き御神酒を供えて祈願し、火口窯に火を入れます。シーッ
逆に言えば、一定量の作品ができてからしか火を入れないので、作品の回転が遅いんです。
時代の変化もあって、温度に均一性があり、小スケールでも焼成できる便利さから、
現在の小石原ではガス窯が主流になったんですね。
ガス窯で焼いた陶器は、艶があり、綺麗に仕上がります。
登り窯ガス窯の仕上がりは異なりますが、そこは「好み」です。

小石原焼とよく似たものに、「小鹿田(おんた)焼」があります。
福岡との県境、大分県日田市で創られる民陶。
技法は小石原から伝わったものであり、姉妹関係にあります。

小鹿焼の原土(陶土)は、他の地域の原土を混ぜない単一の原土で、
すべて集落周辺の山からの自給。採土作業は年2~3回共同で行われ、
掘り山した原士は各窯元で均等に分け、土小屋で乾燥されます。
原土の質は、鉄分や不純物の多い赤い軟岩で、小石原焼と比べると耐火温度において劣ります。
ですが、使いこむと色合いが増してくる味のある土です。

小鹿焼は、今でも昔ながらの「登り窯」で焼成されています。
皿山には、10軒の窯元があり、5軒が共同窯、残りの 5軒が個人窯。
伝統を重んじているのか、小石原のように、窯元を増やさないのだそうです。

そんな薀蓄はさておき、
ゴールデンウィークに福岡に帰省した際に、新たな器を仕入れてきました。
お気に入りの器にご馳走を盛り付けて、美味しいお酒。
いいですよぇ~。ドキッ



【自家製前菜3種】           【和え物】
・はりはり漬               ・ほうれん草の胡麻和え
・イカめんたい
・島らっきょのおかかまみれ

【好物】                  【焼き物】
・じゃこのせ冷奴             ・そら豆の丸焼き
・自家製ぬかづけ

【お飲み物】
・吉兆宝山ロック

今夜は小石原で いっぱい 一杯呑んで、明日からの仕事に備えよ~



  


Posted by yo! at 20:21Comments(4)ごちそうマンマ